投稿日:2018年04月27日

事務局通信113〜人も物も捨てられる


昨年9月にリニューアルしたリユース自転車売場に、ある会社の方が10台買いに来られました。
「全部でいくらになりますか? 6万5000円以内に収めんといかんのやけど…」
6万円で十分お釣りがくるのを確認されてホッとされていました。
 リユース自転車は、頂いた自転車をパーツ交換、入念な整備を経た上で、きれいに磨き上げて売場に並べます。お引き取りから販売まで、整備以外のすべての作業に、太陽と緑の会月の宮作業所のハンディを持ったメンバーが関わっています。
 1ドル80円、ホームセンターで税抜き6980円の格安自転車が売り出された頃、「中古なのに5000円もするんか。サラ(新品)が買えるわ」と言われ、自転車のリユース活動も崖っぷちに立たされました。あきらめずに持続してきたことが今につながっています。
「修理してもらうより新たに自転車を買った方が安い」となると、自転車は「めげたらほうればええ(壊れたら捨てればいい)」といって、使い捨てにされるようになります。捨てられた自転車が日本海の向こう側まで運ばれたこともあったとか。
「壊れたら捨てる」ということを繰り返していくと、物だけではなく人に対しても同じような感覚になってしまう瞬間があるかもしれません。「(人間も)役に立たなくなったら捨てればいい」と。
「人と物とは違うから、それは考えすぎではないか」とおっしゃる方もおられますが… (文責・小山)

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