徳島新聞「ぞめき」原稿 杉浦良
No.95 タイトル「太陽の恵み」
暑さ厳しきころ、早々と梅雨明け宣言が出された徳島のお日さまを、にらみつけることの多い日々をお過ごしのことと存じます。
「こう暑うては、にっちもさっちもいかへんわ!食料品から石油製品まで、値上げ値上げで天井知らず。血圧上がって気温も上がり、下がった思えば懐具合とモチベーション。こんな世の中誰がした!」そんな声がちまたで渦巻く今日このごろです。
ガソリンもいつの間にか一リットル一八十円台に、灯油ボイラーで使う灯油はこの二年ほどで三倍に値上がりしました。漁船に使う燃料油も三倍に値上がりし、このままでは漁業が成り立たないと、先日全国一斉に、漁船のストライキもおこなわれました。
しかし早く梅雨が明け、暑くなって良いこともあります。九十六枚のパネルが一時間で最大十六キロワットを発電する太陽光発電の累積データを見ると、今年の四月は総発電量二〇五六キロワット、総消費電力量一八四一キロワット、ピーク発電量十六、五キロワット、自給率百十一%、五月は二〇一二キロワット、一八五六キロワット、十六、一キロワット、百八%、六月は一六三六キロワット、一九〇五キロワット、十六、三キロワット、八十五%と、雨の多かった六月は、電気の自給自足が達成できていません。
早めの梅雨明けで、七月は今のところ自給率百九%です。ソーラー発電モニターのタッチパネルをピッピと押すと、これらのデータや二酸化炭素(CO2)削減量が瞬時に表示されます。太陽光発電を設置して二万七千八百キロワット時の電気を、このうだるように暑い太陽の恵みで、作り出すことができました。
隣に並ぶ太陽熱温水器では、水を足さなければやけどしそうなお湯を毎日作ってくれています。滝のようにしたたる汗を、この太陽熱温水器の温水シャワーがしっかり流してくれます。暑くて不景気でイライラすることの多い徳島の夏に、「極楽!極楽!」とブツブツ独り言を言いながら、太陽熱温水器のシャワーを浴びられてはいかがでしょうか。
ただ「何でシャワー浴びる度に、気持ちいい!は分るけど、極楽!極楽!と付けるのがよう分らん?・・」と子供たちから言われます。それはあんたらが立派な大人になった時にようやく分る、深い意味があるんじゃ!(杉)
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