投稿日:2022年02月03日

事務局通信~自分のペースで歩いていく

まだまだ寒い日が続いております。少々寒いですが、売場や作業場の窓を開けて定期的な換気に努めております。
 太陽と緑の会の作業所に通ってきている精神的ハンディを持つメンバーさんで、調子を崩してしまう方が増えています。自分でいつもより作業時間を短くしたりゆっくり作業に取り組んでバランスを取ろうとしている方、ささいな体調の変化にとらわれてしまい「息切れがする」「血圧が高い」と不安になって診察を受け「特に問題なし」との診断を受けて安心される方、「オミクロン株」についての連日のテレビ報道を見て不安になってしまう方、「一般就労でやれるんじゃないか」と頑張ろうとしてしまう方、ひとりひとり様々です。
 パッと見ただけだと、普通に会話もできて、作業もできて、身体に不自由なところもない、となると、「一体どこが悪いんや、別に普通の人と変わらんやないか」と思われてしまいがちですが、むしろそこが生きづらさにつながっていったりもします。
「ちょっとしんどいので今日からしばらく時間を短くして下さい」などと一般の職場で申し出たら、「急にそんなこと言われても、シフトも組んでしまっているし、困るわ」となり、当事者の方も「やっぱり大丈夫です。頑張ります」となって無理をして、あるとき突然入院、といったことになったりします。「皆しんどくても頑張っているのに、何や自分だけ…」と「やる気」「根気」「責任感」といった問題にすり替わってしまうこともあります。当事者の方自身の中にも「早く、健常者の人と同じように作業できるようになりたい。かつての自分に戻りたい」という気持ちがあることも少なくないので、問題がさらに複雑になってきます。
一般就労することが最終目標のように語られがちな昨今ですが、自分のペースで働くことを大切にしてくれる場で細く長く持続していくこと、なるべく入院せずに自分のハンディと折り合いをつけながら歩いていくことの意味を改めて思います。
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